シニア市場の拡大も、異なるマーケティングの『バランス感覚』...

マーケティング
2013-01-07

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何かと話題の『シニア市場』の拡大。約1500兆円の個人資産の6割を保有すると言われる60歳以上のシニアによる消費は、年間約101兆4000億円、消費全体の44%を超えるとも言われています。

2012年11月5日付の日経MJ(流通新聞)3面に、シニア市場の現状についての記事が掲載されています。記事では、シニア市場は確かに巨大な市場ではあるが、その市場において、大ヒットしている商品やサービスは決して多くないと解説しています。

記事ではその理由のひとつとして、シニアライフにおける『大きな節目のなさ』を挙げています。就職、転職、転勤、結婚、子育て、住宅、車など、人生には様々な節目や転機があり、それらが大きな消費につながっています。シニア層は、それらの経験を一通り終えている場合が多く、また、時間的なゆとりもあるため、消費が後にずれてしまい、そのまま消えてしまうことも多くなるというのです。

私個人の周りでは、シニア層がお金を使わないという話は、あまり当てはまらないようにも思えます。街ではたくさんのシニア層が買い物をしている様子を見かけます。友人たちは住宅やマンションを買い、その資金や頭金を両親に出してもらったという話も珍しくありません。

日本では、将来への不安から、いくつになってもお金を使いたがらない、皆が貯蓄してしまってお金が市場に回らないという話をよく聞きます。死ぬ直前が一番お金持ちだと揶揄されるくらい、『いざというとき』に備えてお金を貯めようとする人は多いようです。その『いざというとき』が節目や転機であり、シニアになると、そのような機会が若い頃と比較すると減っていくということなのでしょう。

仮に、シニア層向けの消費やサービスから大ヒット商品が生まれていない原因が、『消費機会の減少』によるものであるとすれば、それは『シニア層向けマーケティング』のさらなる研究と追及によって解決可能なはずです。日本においては高齢化が進み、今後ますます若者への負担が重くなり、所得が低値安定化することは、もはや確定路線と言ってもよいでしょう。つまり、『シニア層の消費を活性化させなければならない』という方向性自体に間違いはないのです。課題はその方法です。

かつての日本社会は、マーケティングが比較的容易に行える性格を持った社会であったと言えます。同質性の高いコミュニティであるために、『自分が欲しいものは、人も欲しいに違いない』、『商品を絞り込んでも、結果的にたくさんの人に売れる』という考え方が当たり前のように成り立ってきました。

定年後、老後といった言葉でひとつにまとめられがちなシニアライフですが、人数が多いということは、それだけ多様性があることにもつながります。自分が人生で本当にやり遂げたかったことをやるために『定年起業』をする人や、長年勤めてきた会社の役員に就任する人もいます。ボランティア活動や趣味に生きる人もいるでしょう。そして、それぞれの人のライフスタイルやニーズは、ますます細分化され、異なるものになっていくはずです。

記事では、『人生を歩む中で価値観も多様化するのは当然。それゆえに誰もが飛びつくような大型のヒット商品やサービスが生まれにくい』と説明しており、比較的同質性の高く、長い間この国の消費活動の中心的存在であった『若者と家族』に対するマーケティングとシニア向けマーケティングは、明らかに異なるものであることがわかります。

シニア向けマーケティングを考えるときは、『自分の体験に頼ら(れ)ない』ことが大切です。この先も自分が生きてきた道、過去と同じような時代が続き、多くの人が自分と同じ感覚を持っていると考えると誤ってしまうでしょう。『小ロット多品種』なシニア市場では、自分の経験や固定観念に捉われない『多様性』を受け入れる姿勢で、大量に売れないことを前提に組み立てる必要があるのです。

商品、サービス、対象顧客の絞り込みを行うことは、マーケティングでは確かに大切なことです。『シニア層向け』にある共通点を見出し、資源を集中、効率化させた上で、多様化するニーズに合わせ、商品やサービスのバリエーションを増やす。マーケティング担当者の『バランス感覚』が勝負の分かれ目になるでしょう。

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